
ロータリベーン式真空ポンプの騒音は、主に排気弁リードの開閉、ベーンとシリンダー壁の摩擦、およびポンプ本体の振動伝達に由来する。同型式のポンプでも、コンクリート床に設置した場合と薄板製の架台内に設置した場合では、測定される騒音に数デシベルの差が出ることがあり、その違いは設置方法にある。
設置:ポンプ本体と基礎の間に防振パッドまたは防振器を入れる。ポンプ脚は固定するが、床や架台に剛接合で溶接固定しない。装置内に組み込む場合は、放熱と排気のための空間を確保し、本体を大面积の薄板に直接密着させない。薄板は共鳴面になりやすい。
配管の防振:吸気口・排気口は、硬質配管との間にベローズホースまたはゴムホースを一段挟んで接続し、配管に沿った振動伝達を遮断する。ホースの長さは管径に応じて決める。短すぎると効果がなく、長すぎると大流量時に吸い潰される。
排気:排気口を作業者や作業位置に向けない。消音器を接続するか、排気を屋外またはチャンバー外へ導く。排気背圧に注意する。消音器の抵抗が過大だとポンプの運転真空度が高くなるため、選定時に併せて確認する。
指標の確認:騒音値は機種ごとに仕様書に記載されており、同一シリーズでも機種により数デシベルの差が生じることがある。選定時に騒音要件がある場合は、実際の機種のデータで確認し、合意した運転条件での測定を求める。シリーズ値をそのまま機体としての確定値として扱わない。
保守・点検との関連:騒音は運転時間の経過に伴い上昇する場合があり、原因としてはフィルター詰まり、ベーン摩耗、軸受状態の変化が多い。騒音値を日常点検記録に加えておくと、単回の値より傾向の方が有用である。
本稿は選定方法の説明であり、個別の工事記録ではない。